2020年

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2020年活動報告

年初よりの新型コロナウィルスによる感染拡大により、われわれの活動もかなりの影響を受けました。対談シリーズは、1,2月は従来通り会場(アークヒルズ・クラブ)で開催しましたが、3月、4月は中止して状況を見極め、4月の「緊急事態宣言」を受けて、5月よりオンライン(Zoom)で再開しました。

 

対談シリーズ

テーマ:「文明の流れと日本~グローバル化/AI 時代を生きる日本人の叡知を探る」

1月 7日(火) 「先住民族は我々に何を語るか」 月尾嘉男先生(東京大学名誉教授)

          →世界各地の先住民との対話により、われわれが普段気づいていない、自然破壊などの文明がもたらした負の側面を浮き上がらせるとともに、日本人がそれに対して敏感な感受性をもつことを教えて頂いた。

2月21日(金) 「明治維新期にアメリカの新聞に報道された日本人像」 マーチン 

          コルカット先生(プリンストン大学東洋学部名誉教授)

          →明治初期に行われた岩倉具視遣米欧使節の意義と、当時のアメリカ人の対日印象を通して日本人は何者かを考えさせるもの。

5月29日(金) 「海外から見た『日本の匠』の魅力」 グレン・S・フクシマ(米先端政

(オンライン) 策策研究所上級研究員)

          →知日派の日系二世として、日米の文化の違いを分かり易く解説。

6月30日(火) 「ポストコロナ時代の欧州のファッションの行方と日本」 リシャール・コ

(オンライン) ラス氏(シャネル代表取締役会長)

          →シャネルのブランド・ポリシーを解説しつつ、日本文化の奥の深さを高く評価し、日本人自身がそれを正しく認識して世界に発信する努力を強めることを提言。

9月 3日(木) 「日本古典と感染症」 ロバート・キャンベル先生(日本文学研究者・

  (オンライン)  国文学研究資料館長・東京大学名誉教授)

→過去の感染症に対する日本人の対応にみる、日本人の自然観、

生活の知恵を紹介。

10月29日(木) 「マスクと日本人~医療現場からみた日本人論~」 堀江重郎先生 

(オンライン) (泌尿器科医、順天堂大学大学院教授 医学博士)

→ 日本人の死についての考え方、加齢や感染症の捉え方、漢方

と西洋医療の違い、またカナダで始まった全人的ケアについて。

12月 4日(金) 「日本人にとっての生と死」玄侑宗久先生(作家・臨済宗福聚寺住

  (オンライン) 職)

→日本人の精神に宿る両行(りょうこう。相反する価値観を包み込む

こと)という特徴や、あいまいを受け入れ、移ろいを愛でるこころ。

12月14日(月) 「建築と文明~ポストコロナの建築を問う~」 隈研吾(建築家)

  (オンライン) →建築と社会の課題のソルーションの関係や、建築の基本的思想

の推移とそこにみる日本の建築哲学について解説

 

「現代の匠たち」の開始

 コロナの制約の中、9月に新しい企画をスタートさせました。

ここ数年にわたり行ってきた伝統工藝と伝統藝能の人間国宝の方々の交流会を発展させたもので、観世能楽堂でのイベント「現代の匠たち~藝能と工藝の饗宴~」です。

 伝統工藝からは漆芸家の室瀬和美先生、伝統藝能からは河東節、新内節、能楽の各分野から野村萬さんを始め11人、合計12人の人間国宝の方々が一堂に会し、伝統文化の饗宴を行うという、歴史的イベントとなりました。滅多にみられない豪華な顔ぶれの公演であるとの高い評価を頂きました。これだけの公演が実施できたのは、室瀬和美先生と、能楽小鼓方の大倉源次郎先生のお二人の人間国宝の方々自らによる献身的お力のお蔭です。

2021年も、コロナの状況を注視しつつ第二回目の公演を開催する予定です(2021年9月25日(土)於観世能楽堂)。

<チラシを掲載>

 

 

海外での事業

2020年、コロナ禍はわれわれのフランスとの事業にも影響を及ぼしました。3月に予定されていたメートルダール協会の来日、そして大阪・京都における一連のイベントはすべてキャンセルとなりました。また202010月から半年間の開催を予定していたフランス政府主催の“日本におけるフランス年-La Saison de la France au Japon”の企画も一年の延期を余儀なくされました。ヨーロッパでもコロナは猛威を奮いましたが収まった暁には活動を再開すべくわれわれは引き続きメートルダール協会、在日フランス大使館との連絡だけは“密”にとっています。10月には近藤代表理事と北原事務局長が在日フランス大使館のマルタン文化担当参事官を訪問。La Saison de la France au Japonでの企画を打ち合わせました。

 

 兄弟組織の創立

 5月、「和文化振興プロジェクト」という一般社団法人が設立され、当法人の近藤誠一代表理事が、当該法人の代表理事も務めることになりました。

 これは全国の若手アーチスト(50才未満)の作品を募集し、優秀者には「和文化振興グランプリ」を差し上げる(賞状と賞金50万円)とともに、その作品を市場に出して販売することを支援するというユニークな組織です。

 われわれが2019年7月に渋谷で行った「匠」交流サロンと同趣旨のプロジェクトですが、社会の啓蒙や意見交換を超えて、若手の工藝家を市場に送り込むという実行力をもつ点で、われわれとは共通目的の下で相補い合える組織であり、言わば兄弟のような立場にあると言えます。当面の厳しい状況の中での連携が期待されます。(http://jcpp.jp

 

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